後輩くん。

ドンドンドンド
階段を雑に降りる音。
保健室のドアが開く音。
先生かな?

まあいいや…夢の世界へと抵抗する事なく旅立った…。

ん〜なんか甘い香り。優しく誰かに頭をなでられる…優しい手…

ん?

目を開けると…

「先輩、俺安心しました。」

ふわりと優しく笑う…愁くん?

「ごめん。なんでいるの?」
「俺、授業中に杞憂先輩と椛先輩が出てくのが見えて…」

「今、何時?」
「5時ですよ?」
あ、どーしよ…6限目も終わってしまった。
ドンドン
「愁〜?」
1つ目のカーテンを開く音。

「先輩すみません。」
急に布団の中に潜ってきた…

この状況だめでしょ…。私を布団の中へと隠す。
「愁〜?」隣のカーテンが開いた。

そして…ガラッ

「あ〜いた!大丈夫?」4、5人の女の子の声が聞こえる。

「大丈夫ですよ。ありがとうございます。あの、俺もう少しここにいるので他の方に迷惑になるので帰ってください。」

いつもよりなんか棘がある言い方。
いつもって今日初めて知ったんだけど…

「え〜。じゃあ私が面倒みてあげるよぉ。」
すっごい高い蝉のような声で話す女の子。
きっとこういう子がかわいいんだろうな〜。

「ありがとうございます。けど本当にえらいので…」
「じゃあまたね〜」

あれ?あっさりしてる。普通もっと
「やだやだぁ」みたいな感じなのかと思ったけど…