後輩くん。

「いや、どこか行くの見えたからついてきた。」

見えたらついてくるものなの?
付き合ったら彼女と彼氏は一緒にいるものなの?

「あのさ…愁くんだっけ?あんま俺の彼女に手をださないでほしいかな。」
杞憂に急に手を握られる。

「すみません。俺、行きますね!」

振り返りもせずに走っていった。


「教室戻るよ。」
さっきから手を握る力が強すぎて…痛い。
引っ張る力が強い。

「ねえ、杞憂…っ。痛い…」
やっと離れる手。

「ごめん。」
そういうと頭をポンと一度軽くたたき教室へと戻っていった。

なんか最近おかしいけど大丈夫かな?


そんなこんなで学校が終わり、帰りも杞憂と帰った。
帰りはいつもの感じに戻っていた。


ピロリン
〖大丈夫でした?〗
愁くんからメールがくる。
〖ごめんね。だったよ!〗
心配させないように返事を返す。

プルルル
  愁くん

急に画面に表示される。


電話に焦りながらもでる。
「最近学校で話せてないのでかけてみました。」
いつもの愁くん。
なんか1週間まともに話してないだけだけどしばらく会ってない感じがする。

「先輩、最近疲れてるように見えますけど大丈夫ですか?」
なんでだろう。
なんでわかるの?



「そうかな?」
「そうですよ。今日の話なんですけど…遊園地行きませんか?」

誘われていた事を思い出す。
「いこうかな?」
杞憂にばれたらどうなるんだろう。
やましいことでもなんでもないけど…


「じゃあ明後日の10時に公園で。」
わくわくする。
久しぶりの遊園地。
電話越しでばれないようにガッツポーズを決め、電話をきった。

〖日曜あいてる?〗
杞憂からだ。

メールは久しぶりな気がする。
「ごめん。用事がある。」

返事をうちこみ、1階におりた。