朝言っていたように杞憂と登校する。
いつもと同じ朝。
いっちゃんの姿は見えない。

「おはようございます!」
朝から透き通る明るい声。

「おはよう」
昨日の事もあり少し心配だけれどこの様子じゃ治ったのかな?

「ねえ…ちゃんと俺の彼女だって言ってね?」

「なにそれ。」

おかしなことをいう杞憂。
おかしくてわらってしまった。

昇降口につくと…
「おはよう。」
なに?!いっちゃんが目の前に…
ニヤニヤしている…


「な、なに?!」
「今日…付き合ったんだって〜?」

なんでそのことを…
「杞憂に聞いたよ?おめでとう。」
おめでとうという言葉はなぜか気分がいい。
「ありがとうね!」

笑顔で返す。

杞憂は教室で仲のいい友人に話している。
こっちをみる男子…
もしかして?付き合ったこと言ったの?

けれどなにもいわれなかった。

帰りは杞憂はおらず1人で帰る。

「先輩。」
昇降口で声をかけられる。

「愁くん?!」

またマスクしてる…

「大丈夫?」
治ってないの?