後輩くん。

「いっちゃんじゃないよ。」
呟いた声は先生の声にかき消された…

私は杞憂がいっちゃんを好きだと分かるとなんだかやる気が湧いてきた。

でも登下校もお昼もなにもかも私を含め3人度でいるから絶対邪魔だよね…

「樹茶 椛(きさ もみじ)!」
先生の大きな声で我に返る。

「は、い」
心臓がバクバクしてて今でも泣き出しそうな震える声…

「先生〜!椛が体調悪いので保健室連れてきます。」

え、体調悪くないんだけど…
引っ張られるままに保健室へと足を進める。

「先生〜!」
保健室を軽くたたきドアを開ける杞憂は少しウキウキしていた。
まさか…恋話する為?

中は少し暗くカーテンが閉まっていて誰もいなかった…
「ここでいいよ。ありがとう。」
「は、風邪ひいてないじゃん。」
知ってたんだ…でもなんで保健室へ?

「俺の好きな人は…いっちゃんじゃないからね?」
そう言うと杞憂は教室へ戻っていった…

なんか教室戻るのも面倒だし…杞憂は多分私にいっちゃんが好きな事がばれるのが嫌だから弁解したわけだろうし…。

入り口から一番離れた隅にあるベッドへとダイブする。
なんか眠たい…。