後輩くん。

私は椅子に座る杞憂の姿を見て、キッチンに行き、ご飯の支度をした。

2人で席につき食べるのは久しぶり。



「うまそう…」
そういうと杞憂はすぐに箸をもちあげた。

「いただきます」

杞憂の透き通った声が静かな家に響いた。

美味しいと言いながら幸せそうに食べてくれる杞憂を見て私も遅れずに食べる。

時刻は…5時半。
ずっと気になっていた話をふってみる。
「なんの話だった?」

杞憂の顔から急に笑顔がきえた。
空気がおもたい。

「…あのさ部屋いっていい?」
なぜかわからないけど提案される。
「ここじゃ言いにくい?」

家の中だし誰もいないし話せると思うんだけど…。

「落ち着かないから」


なるほどね。遊ぶときは私の部屋だったもんね。


「いいよ。」
2人で階段をあがる。

なんのはなしなんだろ。
そんなに真剣な話なのかな。
もしかして…転校?
いや、どうなんだろ。

頭の中に色々な考えが巡る。
走馬灯ってこんなかんじなのかな…?

考えている間に部屋についていた。

「ベットの上すわってて。お茶持ってくるから。」

床はじゅうたんがひいてあっても痛いと思うし…1番ベットが心地いいと思う。

お茶をとりにいこうとする私の腕を急につかむ。

「え、なに?」
びっくりして質問してしまった。

「待って。お茶はいらない」
そう言われて…私は床に座る。

杞憂も床に腰を下ろす。

「なんか緊張するね」
今見たら…立派な男の人だ。
腕を掴まれた感触が残ってる。


杞憂の顔を見ていると目があった。


「好きなんだけど…」