「あの子、1つ下の愁くんだよ。いつも女の子が囲んでるでしょ?私達の学年からも人気なんだけど…」

と私に優しく微笑む。

「そーなんだ。まあ、もう関わることはないし知らなくてもいいや。」

と自分達の教室へと戻った。

ー5限目の授業中
「椛。」
小声で隣から話しかけられる。
成績落ちるでしょ、もう。
それでも無視するのは気がひけるし…
私だって授業で分からないとこ質問してるのに無視されたら嫌だし…

「なに?杞憂。」
「今日の見ててさ…俺あの子と付き合うの反対なんだけど…」

え?なんの話?
「授業に関係ない」

返答し授業に再度集中していると
「俺好きなんだけど。」

そこだけはっきり聞こえた…
秋が私を?いや、それはありえないから…杞憂はいっちゃんの事が好きなのか!
「応援する!」

にこりと笑いガッツポーズを小さくすると杞憂は目を見開いた。そしてさっきまで私の方を見ていたのに急にか顔を反対に向ける。