か、かわいい。
「昨日から?いっちゃんおめでとう!!!」
私は喜びながら抱きしめた。
だって仲の良いいっちゃんと杞憂が付き合ったんだよ?!

「ありがとうね。今度紹介するね。」
ん?
「杞憂でしょ?あそこにいるけど。」
いっちゃん大丈夫かな?
タイミングが今日は悪いってこと?

「杞憂?あ、杞憂に見られたの。」
え、杞憂に見られた?え?
「まっていっちゃんどういうこと?杞憂と付き合ってるんじゃないの?」
するといっちゃんの顔がみるみる青ざめていく…

「はあ?!それはない!だって杞憂だよ?杞憂の好きな人は昔から…」

急にいっちゃんが固まる。
「どうしたの?」
石みたい。そしてまた青ざめていく。
「いっちゃん?」
「さっきの事は聞かなかった事にして?」
いっちゃんがこんなに必死がることなんかほとんどないし…そんなにいけない事だったのかな?

「わかったよ!」
ありがとうねと笑いながら私を抱きしめてくる。
そして、きゅうに真剣な顔で私を見てきた。
「私の彼氏は…これ。」
指紋認証して携帯のロックを外し、写真を開ける。

いっちゃんが言うには
初めてのデート中に杞憂とたまたま会って、自分の口から私に伝えたいからと杞憂に口止めをしていたらしい。
「付き合ったのは一週間まえで、それが起きたのが一昨日なんだけど。遅くなってごめんね!」

まあ昨日は色々あったし、一週間なにか考えてたんだよね?いっちゃんの事だから多分きちんと相手と付き合えるか初デートで考えて結果をだしたら伝えようとしてくれてたんだよね。

考えていると同じようなことをいっちゃんに説明され少し笑ってしまった。
いっちゃんの必死な説明と同じ事を考えていた事に…