窓から差し込む少し白がかった色で目が覚めた。
昨日は親にばれたら誤解されてややこしくなるから家の近くでおろしてもらった。
愁くん絶対重かったよね…
なんか見た目ではあまり分かんなかったけど結構筋肉あるんだなー…って私何考えてるの?!

急いで服を着替えて考えを紛らわす。

「おはよ〜」

後ろからいっちゃんの声。その隣には杞憂。
「おはよ〜。杞憂も。」
杞憂は昨日の事など忘れているかのように明るく挨拶を返してきた。
気にしなくて良かったんだね。
それかもしかして?いっちゃんと…

なんか嬉しいな。
いや、でも一緒に登校すると2人の邪魔になるかな?

「ごめんね。ちょっと用事があるから先に行くね!」
私は少し早や歩きで進む。
「ほら、あんたが謝らないからでしょ。」

いっちゃんの怒る声に反論もしないまま学校へとむかった。


「おはよう」
クラスの学級委員の坂下くん。
「おはよう」
軽く会釈をし、席に座った。
「あれ?杞憂達は?」
一人で来たことを不思議がっている。
2人が付き合ったことは言わないほうがいいよね?

「ちょっとあの…えっと…勉強!勉強しなきゃいけないから急いできたの!」
「そーなんだ。なんの?」
私の返答に少し笑いながら…

「えっと…遠足!」
にこりと笑いあと3日後にせまった遠足のパンフレットを開けた。
「ふっ…あははは」
隣で腹を抱えて笑ってる坂下くん。
嘘ってばれたかな?

「そっかそっか。楽しみなんだね。」
そして友人の輪へと戻っていった。
良かった…嘘ってばれてなくて。

「おはよう。ちょっと、椛?」
私の腕を引っ張り廊下へと連れて行かれる。
付き合った報告かな?
でも杞憂は来てないし…。

「変な事考えてる?」
急に質問される。顔にでてる?
「いや、特には。」
焦って少し冷たくしてしまった。
どうしようか迷っていると…

「あ!もしかしてさ…杞憂から聞いた?」
「聞いた聞いた。」
いっちゃんが焦っている。
「付き合ってるんだよね?」
質問を返してみるといっちゃんはゆっくり2回うなずいた。