「ふわぁ〜。」





〜いつも通りの朝〜





私は昨日夜遅くまで起きていたからか、寝坊してしまった。





「こら、寝ぼけてないで早く準備しなさい!]





「は〜い。」





朝1からお母さんに怒られた。





私は、急いで身支度を整え、家を飛び出した。





「行ってきまーす!」





私は、この春高校に入学したばかりの高校1年生の





芹沢 陽菜(せりざわ ひな)恋愛経験が一度も無い。





えりかはいいよな。彼氏いるから羨ましい。





〜登校〜






家を出ると





「陽菜、おはよ!」 





と声をかけられた。





「えりか!おはよ!」





「陽菜、目の下隈出来てるよ?」





「え?うそ…!」





「昨日、また夜更かししてたでしょ?」





「ち、違うよ!」





「ちゃんと寝ないとダメだよ?」





「分かってるって!」





私の親友!坂口 えりか(さかぐち えりか)





彼女は、私の事なんでもお見通し。





隠し事しててもすぐバレちゃうんだよね〜。





「えりか!陽菜ちゃん!」





「お、凛!おはよー!」





「りっちゃん!おはよう!」





「おはよ〜!」





で、この子が綾瀬 凛(あやせ りん)





私はりっちゃんって呼んでるんだ!





りっちゃんは私の事陽菜ちゃんって呼んでる。





彼女は少し控えめでおとなしい性格。





私たち3人は大の親友で、りっちゃんも私達と





同じクラス!2人と同じクラスだ!なんて幸せなの!





正門を入ろうとする数歩手前で





「おーい!」





と、声をかけられた。





振り返るとそこに居たのには





「あ、悠真!おはよ〜!」





「おはよう!」





「おはよ〜!悠真君!」





「えりか、それに芹沢と綾瀬、おはよう!」





彼は、ニコッと爽やかに笑った。





悠真と呼ばれた男の子は、





日下部 悠真(くさかべ ゆうま)君。えりかの彼氏!





2人は中3の春の卒業式の少し前から付き合い始めた。





ノリが良く、気が合う2人は意気投合したらしい。





私はいつも2人を見て、羨ましいなって思ってた。





〜お弁当の時間〜





いつもりっちゃんとえりかと日下部君と





4人で中庭でお昼を食べている。





えりかと日下部君は付き合ってるんだから、





2人で食べたら?って何回か聞いたけど、





えりかは皆と食べたいって言うし、





日下部君も気にしないでいいよって言ってくれた。





2人は優しい所も似てるなって思ったけど、





正直4人で食べれて嬉しかった。





だって、りっちゃんと2人だったら心細いじゃん?





だから、4人で笑いながら食べれて嬉しかった。





「これからも皆と食べれるといいな〜」





なんて考えたりして。





キーンコーンカーンコーン





キーンコーンカーンコーン





チャイムがなり、教室に戻ろうとした時。





「あの、綾瀬さん!」





りっちゃんの名前が呼ばれ、





皆一斉に彼の方に目線を向けた。





「神崎君?」





「あの、今時間あるかな?」





「う、うん!」





「話があるんだ。屋上に来てくれない?」





「分かった!今行くね!」





「ごめんね、ありがとう!」





「ううん、大丈夫だよ!じゃあ、また後でね!」





「おっけー!」





「おう!」





「うん!」





りっちゃんは、神崎君に呼び出され、屋上へ向かった。





「話って?」





「あ、あのさ。」





「うん…?」





「俺、綾瀬…、じゃなくて!凛、君が好きだ!良かったら俺と付き合って下さい!」





「え?」





「ダメかな?俺じゃ。」





「いいよ…///」





「え?まじで?」





「うん!実はね私もずっと気になってて。
でも、なかなか声かけられなかったから。」





「やったー!嬉しい!」





「よろしくね?」





「よろしく!!皆の所行こ!」





「え?皆の所?」





「決まってんだろ!報告!」





「え、で、でも…///」





「照れてんの?」





「ち、違うよ!」





「んじゃ、行くぞ!」





「ま、待ってよ。は、春輝君…/// 」





「行くぞ!」





「え!」





「走るぞ!」





「ちょっと!」





その頃教室では





「綾瀬、呼び出されたけど何なんだろうな!」





「もしかして、告白かな?」





「えー!うそぉ?!」





「マ、マジかよ!」





「りっちゃんに彼氏かぁ。」





「凛も青春ね〜!」





正直りっちゃんに彼氏が出来る事を喜べなかった。





私だけ彼氏いないって仲間外れみたいで嫌だったから。




彼氏がいないからってハブかれたらどうしようって思っ




たから。だから正直りっちゃんには断って欲しかった。





けど、親友だからダメなんていえない。





「みんな!」





「あ、凛!」





「綾瀬じゃん!」





「りっちゃん!」





「よっ!」





「は?なんでお前が?」





「え?何?いちゃ悪い?」





「神崎?何でここに?」





「神崎君?」
 




「みんな!私、春輝君と付き合う事になったんだ!」





「えーーーー?!」





私達3人は、声を揃えて叫んだ。





「凛が、春輝と付き合う??」





「おい!マジかよ!」





「うん…!」





「マジだよ!」





「りっちゃん、おめでとう!」





「おめでとう!凛!」





「ありがとう!」





「幸せになれよ!2人!」





「おう!」





「うん!ありがとう!日下部君!」





「次は、陽菜だね!」





「え?」





「そういえば、付き合ってないのって、この中で芹沢
だけだな!」





「確かに!」





「陽菜ちゃん、好きな人いないの?」





「え?うん。今の所…。」





「なんだよつまんねーの!」





嘘だ。私には、好きな人できた。ついこの間。





その日、私は1人で下校した。





えりか、日下部君、りっちゃん、神崎君の4人は、





土曜日タブルデートに行くみたい。いいな〜。





ダブルデート、楽しいんだろうな〜!





行きたいけど、彼氏いないもんな。