虹太が部屋を出ていき、沙弥と2人になる。



「陽稀はいい加減、結婚しないの?」

「んー…」

「なにその反応…まぁお気に入りの女の子の話は知ってるけど」

「だろうな」



情報網の塊みたいな女だから、梨都のことも知ってるだろうし。



「今回頼んだ案件もその女に関することだ」

「これ、多分早いわよ」

「はい?」

「この政略結婚聞いたことあるもの」



情報元が確定してないだけで、話は聞いたことがある。



それだけでも希望が見えた。



「それにしてもさ〜」



沙弥がコーヒーのおかわりを入れながら話す。



「久しぶりに会ったっていうのに…陽稀は相変わらずね」