「それにしても今回は長かったね〜半年だっけ?」

「陽稀もホント人をこき使うのが上手いわ〜…意外と大変なのよ、この仕事」

「でも、沙弥さんにしかできないよね」

「良いこと言うじゃない」



そう言いながら、虹太も俺に封筒を渡してきた。



「調べれるところまで調べたけど、この先がどうしても…」



梨都の政略結婚のことを言ってるんだとすぐわかる。



「ブロックがかかるのか」

「簡単に言うとね。本当に極秘で進められてるみたいだ」



どこの会社かもわからない。


手の打ちようがねぇ…



「困ってるみたいね〜」

「まぁな」

「次の仕事にしてくれてもいいのよ〜」



こいつの人脈は確かに役に立つ。


特に、俺はタイプじゃないこの色気はセレブのおっさん達には効果バツグン。



「お前に頼むのもありか」

「任せなさ〜い」

「沙弥さんが調べてくれるとか、最強じゃん!頼みますね」



虹太もお手上げ状態だったし、ちょっとは進歩してくれるといいな。