「陽稀〜ただいま〜」



その女は唐突に俺を訪ねてきた。



「………いつ帰ってきたんだ」

「昨日の夜よ〜」



勝手にコーヒーを入れ、勝手に飲み出す。



「おい、自由人。」

「ひっど、ホント外面だけはいいんだから」

「コーヒー飲むためにここ来たんじゃないだろ」



手を差し出すと、ため息をつきながら封筒を渡してきた。



「あたしの人脈感謝しなさいよ〜」

「はいはい」



中の資料に目を通していると、虹太が入ってきた。



「あれ、沙弥(サヤ)さんじゃん。おかえりなさい」

「虹太じゃん〜男前になったねぇ!」

「沙弥さんの周りにはもっといい男がたくさんいるんじゃない?」

「ん〜それは当たってる♪」



あの…仕事したいんだけど…