「でも、小学6年生の時 両親とも事故で亡くなりました。当時兄は仕事をしていたので、兄の頑張りで高校まで出させてもらったんです」
昔からの夢だったレストラン経営。
修行を積んで、夢を叶えたお兄ちゃんを心から尊敬してたし、恩返ししたいと思っていた。
「恩返しになると思えば良かったのかな…」
そうつぶやくと、陽稀さんの顔が険しくなった。
「梨都は本当にそう思うか?この政略結婚がお兄さんにとって最高の恩返しになるって」
「…思ってたのとは違うかな」
「お兄さんが恩返しとして政略結婚を勧めてくるような奴なら、恩返ししなくていいと思うぞ」
確かにその通りかもしれない。
「…いつか、お兄ちゃんと直接話がしたいです」
「そうだな。虹太が色々調べてくれてるし、もう少し待ってくれ」
「はい」
泣いたからメイクもぐちゃぐちゃだけど、精一杯笑う。
「梨都は笑ってる顔が一番可愛いよ」
陽稀さんの口からスラスラと恥ずかしい言葉が出た。
身体が一気に熱くなるのがわかる。
昔からの夢だったレストラン経営。
修行を積んで、夢を叶えたお兄ちゃんを心から尊敬してたし、恩返ししたいと思っていた。
「恩返しになると思えば良かったのかな…」
そうつぶやくと、陽稀さんの顔が険しくなった。
「梨都は本当にそう思うか?この政略結婚がお兄さんにとって最高の恩返しになるって」
「…思ってたのとは違うかな」
「お兄さんが恩返しとして政略結婚を勧めてくるような奴なら、恩返ししなくていいと思うぞ」
確かにその通りかもしれない。
「…いつか、お兄ちゃんと直接話がしたいです」
「そうだな。虹太が色々調べてくれてるし、もう少し待ってくれ」
「はい」
泣いたからメイクもぐちゃぐちゃだけど、精一杯笑う。
「梨都は笑ってる顔が一番可愛いよ」
陽稀さんの口からスラスラと恥ずかしい言葉が出た。
身体が一気に熱くなるのがわかる。