Contrast Love~社長と私~

陽稀さんに助けてもらってなかったら、行く宛もなくさまよってたはず。


こうして部屋や服を与えてもらえて、結婚もどきみたいな生活を始めようとしているだなんて…。






ピーンポーン



突然、インターホンが鳴ったと同時に扉が開く音がした。



「だ、誰…」


泥棒だったりしたら…


でも盗みに入る家のインターホン鳴らすとかアホすぎる!


あたふたしていると、私の部屋の近くで足音が止まった。


「お嬢ちゃんいるかーい?スマホ届けに来たよ〜」


………ん?


恐る恐る扉を開けると、スーツ姿のイケメンお兄さん。



「えっと……」

「まぁこんな美人ちゃん捕まえて。陽稀もやるなぁ」

「陽稀さんの…お友達ですか?」

「お友達でもあり秘書でもあるかな。桜庭虹太です、困ったことあれば何でも言ってね」


虹太さんは私に新しいスマホやら家電やらを届けに来てくれた。