気がついたら朝だった。


見慣れないベッドと部屋を見て、一瞬フリーズ。



「……あ、そっか」



家出したんだった……


昨日のことが色々と思い出される。



起きてしまったものは仕方ないか。


陽稀さんの提案に乗ってみよう。


昨日会ったばかりなので、ちょっと警戒心を持っておく。


部屋もらって爆睡した奴が言えることじゃないけどさ!



リビングへ行くと、既に陽稀さんは起きていた。


昨日のスーツ姿とは違い、Tシャツにジーパンというラフな格好。


Tシャツからは程よく鍛えられた身体がなんとなくわかる。


「お、早いな」


そう言われて時計を見ると、朝の5時だった。


3時間しか寝てないのに、疲れが取れている。