余程疲れていたのか、梨都はすぐに寝た。


「………さて」



自分のスマホには、ある人からのメッセージが来ていた。



『妹がいなくなったの。見かけたら教えてほしい』



美里からだ。


梨都が風呂に入っている時に連絡が来ており、返事をしようか迷っていた。



警察沙汰にはさせたくないけど、自分が面倒見ることにしたことを伝えていいものか…。



自分のところにいると知れば、すぐに連れ戻しに来るのだろうか。



そうしたら、政略結婚に梨都は巻き込まれるのだろうか。



考えた挙げ句、美里からのメッセージに返事を打った。



『友達のところにでも行ってるんだよ。数日放っておけば帰ってくるって』



敢えて言わなかった。


政略結婚のことも調べてみたいと思ったからだ。


何かわかるかもしれない。


そう考え、眠りについた。