最上階に、1人で住んでてもつまらない。


「ここ使って」



リビングからすぐの1室。


シングルベッドとクローゼット、机が一つあるだけの雑風景な部屋だけど。



「こんな広い部屋使っていいんですか…」

「客間として用意してたんだけど、来る人みんな普通にホテルに泊まりたがるんだよ」

「……なんでですか?」

「食事が豪華だから」

「だろうと思った!」


笑って納得されたぞ…。


クローゼットに持ってきた服をしまった後、俺のところに来た。



「あの、バイトとかしに行ってもいいですか?」

「バイト?」

「最低限の荷物しか持ってきていないので…。必要なものとか買いたいしお金必要だし」

「そのくらい出すぞ」



そう言うと、ものすごい勢いで首を横に振られた。