電話をしてから数日が経った
俺は変わらず未来が好きで
変わらない態度で接し続けた

毎日毎日笑ってくれて

日に日にやつれていく姿を見ても


好きな想いは消えなかった










プルルルルルルル

「はい」

携帯が鳴り、耳にあてる

『悠、くん?』

未来の声だ
しかし、掠れていて、苦しそうで…

「未来!?」

はぁはぁと荒い息を堪えながら未来は言葉を紡ぐ

『今、まで、ありがとう

もう…大丈夫…だから

……伝えたかった…こと

私は…ずっと…』

カシャン
未来の携帯が音を立てて落ちた

「おい、未来!?

未来!?」

受話器に何度呼びかけても返事は返ってこない


「今行くから!」



走り出したところで携帯から大きな声が聞こえた


『姉ちゃん!?おい、姉ちゃん!!!』

弟の悲鳴のような声
だめだ
だめだ


死ぬな
頼むから


死ぬな…!