「うわ、何でこんな早くに」
「…悠くんなら早く来てると思って。」
未来のはにかんだような笑顔にぎゅーっと締め付けられる感じがする
それに、なんかいつもと違う
いつもはジーパンにTシャツ。いかにも友達と遊ぶ服装で来るのに
今日は…
ゆったりした水色のワンピース
肩口や裾に縫い付けてあるフリルがふわりと舞う
腰を縛るようなベルトは大きくて
その細さを強調させる
白い肌に相まって可愛いのに
華奢で滑らかな首筋から滴る汗が
色っぽさを掻き立てる
なんていうか…
「っ…すげー可愛い」
ニヤける口元を隠してつい見惚れてしまう
「悠くん!?」
未来は怪訝に両肩を抑えて身を縮めた
「あ、いや、…ごめん」
俺がつい謝ると未来は笑った
「ふふ、ありがと。
デート服っていうのがよく分かんなくて…
でも変じゃないなら良かった」
か、…かわっ…
ダメだ
天使すぎる
未来のおかげか
女の人に全くといって免疫のない俺は好きな子の前では一気にヘタレらしい
「…行こっか」
しかし、ここは男の見せ所だと自然に手に触れた
「っ…!」
軽く手を繋いで歩く
チラリと見えた未来の顔が若干赤い気がした
…暑さのせいかもしれないし
見間違いかもしれないけど
そうなら嬉しいなと
思う


