「なあ、部活何にするよ」

次の休み時間になるともう可愛いと噂の女の子の話は無くなってしまっていた


その子に関してはどうでもいい。

初めて誰かの笑顔を綺麗だと思った彼女のことで頭がいっぱいだったんだ。



名前を聞いて心に刻んだくらいには




現実に戻り考える




部活か…そうだなぁ…




友達に言われどうしようかと迷った先

「バスケかな」
理由は簡単だった
知り合いの先輩がいた。それだけ



「んじゃ俺もそうしようかな」
「おー」



バスケとバレーは半々で体育館を使うことになっていた。
それを知ったのは部活に入った当日

思った以上にバスケは面白くて
朝練なんかある日には
部内で1番に行ってはシュート練習をしたりしていた。



毎日
毎日



俺だって遅いわけじゃあないのに
むしろ早いくらいのはずなのに

部活に行くと、もうすでにボールの音が聞こえる




バシィッ

高いけど、鈍い音。




バスケットボールの音じゃないけれど
心地よくて目が離せなくなってしまう

耳から
目から伝わって
全身に回って
俺を虜にする








朝日に照らされた少女はいつも




綺麗だったから