アタル「な、何で、俺の名前知ってるんだよ?」

「俺は、お前のこともすべて知っている。」

俺の頭上を高く越え、太陽の光が重なるところまでいくと、最後にこう言った。

「ようこそ、『クロス・ワールド』の世界へ。」

アタル「『クロス・ワールド』!?」

「すべてのものは、何かしら関係があって交わっている。一見、関係のないものでも、それが時として重要なものになってくるもんだ。それをすべて感じることのできる世界。それがクロス・ワールドだ。」

いったい、何言ってんだよ。

わけがわかんないよ。

それよりか、早く帰る方法を教えてくれよ。

こんなとこにいつまでもいるわけにはいかないんだよ。

アタル「ごたくはいいから、早く俺を元の世界に返してくれ。」

ドゴスッ



目の前が真っ暗になった。


星がぐるぐる頭の中をチラチラと回っている。



アタル「っつ〜〜!!」

「物事には、順序ってものがあるんだぞ。それに、礼儀も大事だ。お前は、弱っちいんだから、せめて礼儀ぐらい身につけて、それで危険を回避しろ。」


目を開けて、ようやく着ぐるみを見てみると、後ろのほうにでっかい木づちを持っていた。

ど、どっからそんなもの持ってきたんだよ…。

それも、余裕で構えて宙に浮いている。