「じゃあよ」

リュートは雪村の顔を見る。

「俺が皇都の荒野で魔物と戦ってっと、リプニーばばあがチョッカイ出してくんだ。雪村、解決してくれるか?」

「え、いえ…それは…リュート君の家庭の問題だから…」

「だろ?」

リュートは再び歩き出す。

「ダンドリッジとこのも、あいつらの家庭の問題なんだよ。あいつらがたまたま吸血鬼だったってだけでな…ほっとけほっとけ」

学園長の孫だから。

吸血鬼だから。

そんな理由で特別扱いする必要はない。

リュートの言葉はそう聞こえた。