…とある小惑星国家が、大規模な軍事国家の侵攻を受けているのだそうだ。

数万から数十万という軍隊であり、召喚によって別世界の魔物を喚び出し、尖兵としているのだという。

「ミルトゥワより、ティグル・グリフィノー様が到着されました!」

軍事国家侵攻を迎え撃つ為の橋頭保となる惑星。

陣を張ったその場所に、甲冑を纏った1人の青年が姿を見せた。

金髪碧眼、背中には赤い紋様の刻まれた黒い大剣レーヴァテインを背負っている。

「首尾はどうだい?沖田君」

笑顔で言うティグル。

「ええ、大丈夫ですよ」

浅葱色に段だら模様の羽織を羽織った沖田が、大典太片手に言う。

「ヒノモト自警団の一番から七番隊までが、敵の先兵隊を押さえています。殆どが小鬼大鬼の群れですが、まぁ自警団なら大丈夫でしょう」

「小鬼(ゴブリン)に大鬼(オーガ)っていうんだよ、沖田君」

ティグルがクスッと笑う。