突然、報せはやって来た。

ヒノモト内務卿・大久保 理俊が病に倒れたらしい。

動乱の戊辰大戦からヒノモト政府樹立、そして東郷の乱まで。

時代の変わり目に立っていた彼は、ヒノモトをより良い国に導こうと全身全霊を傾けていた。

無理が祟ったのだろう。

今は典医により、絶対安静面会謝絶を言い渡されているという。

「その大久保さんから、私にお話がありました」

天神学園の教室。

古奈美は仲間達に言う。

「内務卿である大久保さん不在の穴を、勅使河原幕府最後の生き残りである私に埋めて欲しいそうです」

「いい加減にしろよ!あのオッサン!」

リュートが声を上げる。

「いつになったら古奈美を普通の女の子の生活させてやれるんだよ!もう古奈美は幕府も政府も関係ねえってのに!」