「どしたのー?あまりりすー」

小さな子供が、ご機嫌そうなアマリリスの足元にしがみ付く。

アマリリスは、平民ながら皇族や貴族並みの扱いを受けるグリフィノー家の人間としては、特に一般平民に気さくに接するとして人気がある。

その性格もあって、ハグや手を繋ぐ程度のスキンシップも頻繁に行う。

「え?ああ、ちょっとね、いい事があったのですわ」

子供の頭を優しく撫でるアマリリス。

「いいことぉ?なぁにぃ?」

子供が目をキラキラさせる。

「ふふふ、内緒ですわ」

頬を赤らめ、クスッと笑う。

「えー?なぁにぃ?おしえてー?」

アマリリスにじゃれ付く子供。