放課後に学生寮に案内すると約束して、雪村は退室していった。

佐助も退室したのだろう…恐らく。

「雪村君はこの天神地区の事なら何でも知っているわ。分からない事があったら、何でも質問してね」

花龍の言葉に。

「今、質問いいか?」

リュートが挙手する。

「…私で答えられる範囲ならね」

頷く花龍。

…リュートはヴラドの背中を見た。

「俺が警護を頼まれたって事は、アンタ誰かに狙われてるって事だろ?心当たりとかあんのか?」