そんな自分勝手な心の声を古奈美がまくし立てている頃、ミルトゥワ。

「いいなー…」

ティグルは頬杖をついて、むくれていた。

西の離宮、リプニーの部屋。

「どうしたんですか?ティグル君」

リプニーがティグルのカップに、おかわりの紅茶を注ぎながら言う。

「だって、リプニーおばあちゃんの言うそのタイマントーナメントって、天神学園の関係者しか出場できないんでしょ?」

「そうですねえ…教師時代に過去の大会を調べてみましたけど、出場したのは天神学園の教師、生徒、職員だけ…外部からの参加者はありませんでしたし」

「うーん…」

テーブルに突っ伏すティグル。

「だったら、僕はお願いしても出られないんだなあ…いいなあ、タイマントーナメント。僕も出場して、リュー君やダンドリッジと試合してみたいなぁ…」