対峙するヴラドと闇夜。

「……」

ジリジリと、裸足の闇夜が動く。

対するヴラドも歩を進める。

円を描くように、ゆっくりと動く両者。

「っっ…」

見ていたお龍も、声を出せない。

張り詰めたような緊張感、圧迫されるような殺気。

呼吸さえ苦しくなるような空気の中で。

「くくっ!」

ヴラドが先に動いた。

右手に握った銃、マンイーターを闇夜に向ける!

その瞬間。

「シュッ!」

鋭い呼吸音と共に距離を詰める闇夜!

ヴラドが銃を向けた瞬間に弾道を予測し、撃たれても命中しない角度から突進して、ヴラドのマンイーターを持つ手首を摑む!