天神寺子屋は、今日も人間人外問わず、子供達を集めて学問を教えている。

年長のお龍は北斎に学問を教わる傍ら、自身も歳下の子供達に読み書きを教えたりする。

するのだが。

「お龍、この字違う~」

「え?ありゃ?本当だ」

一つ目小僧に指摘され、頭を掻くお龍。

教える立場にありながら、あまり学問は得意ではないようだ。

「……」

寺子屋の窓の外にある大きな木。

太い枝に寝そべりながら、ヴラドはその光景を眺めていた。