東郷 隆盛、岡田 伊蔵といった東郷一派の面々は、剣客警官隊に捕縛されて次々と連行されていく。

ヒノモト国家を脅かした内乱罪とはいえ、士族達を憂いでの事だ。

東郷に関しては同情すべきものがある。

「東郷さん」

連行されていく東郷に、古奈美は声をかける。

「貴方はヒノモトに必要な人だと告げた私の言葉に、偽りはありません」

「……」

穏やかな笑みだけ浮かべ、東郷は無言のままで連れて行かれる。

彼も憂国の士である事に間違いはなかった。

ただ、方法が間違っていたのだ。

この国の戦いに、誰1人誤りがあった者はいない。

皆一様に、この国の行く末を案じていたのだから。