だというのに。

「参りましたねえ…」

警笛によって仲間を呼び寄せ、警察官達は数十名で古奈美達を取り囲む。

「致し方ないな、蹴散らすか」

インバネスコートの内側に手を忍ばせるダンドリッジ。

取り囲む警察官達が身構える。

「駄目よダン!私達の敵はこの人達じゃないんだから!」

「ならばどうする」

ダンドリッジは横目でベルを見る。

「どうせ廃刀令違反の僕が目的でしょう…」

然したる抵抗も見せず、沖田は前に出る。

「一旦捕まるしかありません。それで誤解を解きましょう」