「…などと言っても、貴様は行くのだろうな、勅使河原」

ヒノモトに来て、ダンドリッジは呆れてばかりだ。

「人目のない所では、飛翔して移動する事にしよう。マスター、ちとばかり多めに血を貰う事になるぞ。3人を連れての飛翔は些かしんどいからな」

「状況が状況だから、仕方ないわね」

了承するベル。

夜間は極力、空を飛んでの移動となりそうだ。

「東郷と政府軍が、口火を切る前に追い付きたい所ですね…戦が始まってしまっては、もう流れは止められない。士族の虐げられた鬱憤は、もう限界に達している」

沖田が静かに呟いた。