少し長めの鳶色の髪、穏やかな表情を浮かべた、温厚そうな気質を思わせる青年。

ぶっちゃけイケメンだ。

その癖自覚がないのか、隙だらけで飾らない。

そんな様子が、侍好き婦女子のハートをキャッチしてクラッシュしてリミットブレイクですよ奥さん。

「壊してどうする」

胡乱な目をするリュート。

「しかしアレだな、ちょっと様子見がてら何か甘いもん食って行こうと思ってたけど、こんな繁盛してんじゃ注文するのも一苦労そうだな。やめとくか」

苦笑いするリュートに。

「そうなんですよー」

暇を持て余した古奈美が頷く。

「隊長さん目当ての女の子のお客さんが想像以上に多くて、私なんか出番ないですよ。いなくなっても困らないくらいです」

悪戯っぽく笑う古奈美。