「あ」

見廻組の事件が解決し、負傷している事もあって学生寮でノンビリと過ごしていたリュートは、部屋のカレンダーを見て思い出す。

以前兄のティグルが天神地区に来た時に、約束した。

『母さんが心配するから、週に一度はミルトゥワに帰ってくる事』

そんな約束をして、早一月。

「一回も帰ってねえ…」

ダラダラと汗を掻くリュート。

これは、アレだ、そろそろ蒲公英がミルトゥワの軍に要請して捜索隊を編成して、大挙して天神地区に侵攻して来るフラグだ。

それに対抗したヴラド学園長が自警団以下天神学園の腕自慢を集めて迎撃部隊を組織して、学園を舞台とした第三次世界大戦に…。

「こーしちゃいられねー!」