ズンッッッッッ!

校舎に震動が響き渡る。

クレーターのようにめり込む廊下。

その中心に、佐々木は大の字に倒れていた。

完全に白目を剥いている。

「…っはぁ~っ!」

それを確認して、リュートは尻餅をついた。

魔力を消費し過ぎた。

まだ未熟な彼では、精霊術の魔力の加減がよく分からない。

打つ技打つ技、全てがフルパワーだ。

だからこそ、本来ならば格上の佐々木にも勝てたのだろうが。

「リ、リュート君…」

傷つき、血塗れのリュートに声をかける古奈美。