「手厳しいですね、姫」

相変わらずの笑みを浮かべたまま言う男子生徒。

結界に反応はない。

「ええ。貴方は以前、ヒノモトにいる時に顔を見た覚えがありますから…確か戊辰大戦が始まった頃…見廻組発足の時に、将軍(ちち)にお目通りに来ましたよね」

「はい。その節はどうも」

会釈する男子生徒。

「それで…」

顔を上げた時には、笑みは消えて無表情。

結界に反応はない。

「本日はその見廻組の任務で、こちらに参りました」