「ふぁーあ…」

大欠伸をしながら、頭を掻き毟りつつ学生寮の部屋を出る。

「リュート君、おはようございます」

リュートが外に出ると、丁度隣室の古奈美も部屋を出た所だった。

「これから登校ですか?一緒に行きましょう」

「え?」

キョトンとするリュートに、古奈美はススス、と近寄り。

「プリティープリンセスとリュートマンの仲じゃないですか」

そう言ってウインクして見せる。

「お、おう」

まぁ別に、古奈美のような器量よしと登校するのは悪い気分ではない。

それに…。

リュートは先日の学園長室での話を思い出していた。