「で」

リュートは視線をヴラドに戻した。

「そのヒノモトの連中が、何で天神学園に紛れ込んでんだ?留学か?転校か?そうしてぇなら、俺みたいにちゃんと手続き踏めばいいだろうによ」

「そうは出来ん事情があるのだろう」

学園長専用の椅子に腰掛け、机の上で両手を組むヴラド。

「奴ら、勅使河原 古奈美を探していると言ったのだろう?ならば猶の事、正規の手続きを踏む訳にはいくまい」

「何でだよ」

リュートの問いかけに、ヴラドは花龍の顔をチラリと見た。

「リュート君」

花龍は言う。

「惑星ヒノモトは、勅使河原さんや沖田君達自警団の人達の生まれ故郷なの」