ある惑星から、この天神地区に逃げ延びてきた宇宙人、勅使河原 古奈美と沖田 蒼次郎ら自警団の面々。

彼らの故郷の惑星は、今でも動乱が続いている。

天下の趨勢はほぼ決しつつあり、惑星の幕府は維新政府軍によって押され、後は残党を狩るのみの様相。

戊辰大戦と呼ばれたその戦争も、恐らくは維新政府軍の勝利に終わり、彼らの惑星は他星との星間交流を行うようになるだろう。

地球とミルトゥワのように。

「幕府の将軍は、敗軍の将として御首級(みしるし)を取られたでしょう。ですがその将軍も、まだ歳若い娘の命まで奪われる事は良しとしなかった。彼の幕府の始めた戦、維新政府軍の仕掛けた戦。娘には何の関係もありませんから」