マンイーターとソウルイーターの二挺は、自由に空中を飛び交いながら、弾丸を乱射する。

それぞれが別の生き物のように、ダンドリッジの死角へ死角へと回り込みながら、彼を撃ち抜こうとする。

「くっ!」

強引にヴラドの足を押し退け、回避運動に移るダンドリッジ。

二挺拳銃自体の動きは速く、弾道が読みづらい。

加えて。

「術式書き換え、弾丸をダンドリッジ・タチバナの肉体損傷に至るまで跳弾設定、追加効果として命中後に銃創内で爆裂損傷するように設定」

ヴラドは弾丸に施した術式を、より強力で殺傷能力の高いものに書き換える。

そこまでダメージを与えられれば、吸血鬼の再生能力でも治癒まで時間がかかってしまう。

「くそ」

ダンドリッジはクライムとパニッシュメントを駆使して、飛来するヴラドの弾丸を防いだ。

時に銃身で受け止め、叩き落とし、時に発射した弾丸をヴラドの弾丸に命中させて撃墜する。

全てはダンドリッジの超人的な射撃能力の為せる業だった。