リュートなんざ別にただのおまけみたいなもんだし、直系グリフィノー家はティグル様が勇者を継げば、それで安泰だし。

テメェなんざおっ死んじまえよリュート、ヒャッハー!とか内心では思っているアマリリス。

が、ここでリュートを餌に、ティグル様とお近づきになる口実を作っておくのも悪くないと、腹黒チビは考える。

「どうでしょうティグル様。そんなにリュートがご心配ならば、直接あちらに向かわれてみては?」

「えっ?…うーん…そうだなあ…」

アマリリスの言葉も一理あると、顎に手を当てて考えるティグル。

嗚呼、そうやって悩まれる姿も素敵だわ、悩まれる姿が悩ましいですわ…。

悶えるアマリリス。