まさかカスール弾を食らいながらも反撃してくるとは。

予想だにしなかったリュートの一撃に、ダンドリッジは思わず一歩後ずさる。

しかし、そこまで。

「うぐ!」

リュートは床に突っ伏し、そのまま倒れる。

連戦の疲労、カスール弾のダメージ、出血。

様々なものが重なり、もうリュートは立っていられなかった。

「…窮鼠猫を噛むという奴か。最期の悪あがきとしては見事だった。俺に一撃入れるとはな」

体勢を立て直すダンドリッジ。

「だがここまでだな。所詮は無手、所詮は人間。拳銃使い、吸血鬼には敵う筈もない」

最早トドメを刺すのに、何の労もあるまい。

リロードしたばかりのクライムとパニッシュメントには、まだふんだんにカスール弾も残っている。

ダンドリッジは銃口を向けて。