「ごめん、お待たせ」


ひとみと梨花のところに走っていくと、ひとみがいつものニヤケ顔で言う。


「華、福野先生に呼ばれてたでしょ。
なんて言われたの?」

「え、、別に何も」

「何もないわけないよー!
すこいよね〜華はほんとモテるよね」


ふたりは楽しそうに言うと、駅に向かって歩き出した。


あたしは今言わないと、と思ってふたりを呼び止めた。


「ねえ」

ん?と、ふたりは笑顔で振り返る。



勇気を出して、本当のことを言いたい。


いつも一緒に居てくれた、大好きなふたりだから。


「あたし、中村先生がずっとずっと好きなの」