気づいたら出勤時間ギリギリになっていて、慌てて家を出た。


早歩きで店に向かって、今日は途中の公園のカップルのことも全然気にならなかった。


ーーーーカランカラン

店のドアを開けると、昨日と同じ席に先生は座っていた。


今日は先生ひとり。


あたしはとりあえず話を合わさないと、と思って
本当に来てくれたんだね、と言っておいた。


ドレスに着替え、て空いた先生のグラスにお酒を注ぎながら、
これから毎日こうだったらどうしよう、と考えた。


ーーーたぶん先生は本当に毎日来る。

そんな気がした。


それならもう逆に何も気にしない方がいいんじゃないかと思えて来て、
投げやりに先生のお酒を飲んでやった。



お前バカか、って言われたけど、

お酒はお店ではいつも飲んでるし

先生が来るから悪いんだ。