百夜と華



私はそのまま走って部屋を出た



はやく、はやく、ここから出ないと



お父さん、お母さんを安全させないと…



走った先にあった扉を勢いよく開けた



バンっ……。



扉の音で喧嘩をしていた人たちの目線を集めた



「結音っ」

「結音ちゃん」

「結音」

「ユンちゃん」



上から、誠、翔馬、陸、海、の順でそれぞれ声を掛ける



はぁ、はぁ、はぁ。息が上がるでもまだ



「感動再会かっギャハハ。でもさ、よくもやりやがったな」



最初は下にいる子たちを見たあとギロッて効果音がつく様な勢いで私を見た



だから私も負けじと睨み返すしながら周りを見た