ーあの遊園地から3ヶ月ー

司くんを好きっていう感情も少しずつ時間が消してくれた。

もう、大丈夫。大丈夫。

めいのこと応援できるまでに、私は司くんを忘れることができていた。

そんなある日のバイト先でのこと...





舞「いらっしゃいませ!何名様ですか?あちらの席へどうぞ。」

店長「まなみちゃん!!ちょっとーこっち来てくれる??」

舞「は...はいっ!!!」

なんだろう...私なんかしちゃったのかな??

店長「今日実はね。このカフェで撮影があるんだけど。まなみちゃん。スタッフの方や俳優の方にコーヒーだすの手伝ってもらってもいいかな??」

舞「...はい!もちろんです!」

どきっ。

ってした。忘れかけた司くんが頭をよぎる。

もしかしたら...って思ったら。


舞「あの...ちなみに...俳優の方は誰がいらっしゃるかわかりますか??」

こんなこと。口に出してた。

店長「んーーー...誰って言ってたかなあ...人気の俳優さんっていうのは覚えてるんだけどなぁ...」

舞「つ...つかさ...さん...ではないですか..?」


私の言葉を遮るように

店長「あーーーー!!!!そーだそーだ!!!つかさくんって言ってたよ!」

どきっ。どきっ。

心臓が口から出そうになった。脈を打つのが尋常じゃないぐらい速い。

それと締め付けられる気持ち。

お昼休憩。
私はいつもは気にしない髪をくしで何回もとき。

メイクを塗り直した。


ばかだよね。


それでも私は何度も何度も。
コーヒーを司くんに置くときどうやって置いたらいいか、考えながら。


香水を首につけていた。