ガラスの心に気づいたなら 〜 1

「じゃあ行ってくるわ。」


そう言って玄関のドアを開ける康介、「餓死すんなよ。」


日に焼けた顔をほころばせて笑う彼は、常に笑顔だ。


「…じゃあね。」わたしは届かないくらい小さな声で言った。


康介は一瞬目を丸くすると、一層エクボをくぼませた、「おう!」