わたしはすやすやと眠っているあーたんの髪を優しくすいた。

小さな、小さなこの命が愛おしい。それでもわたしはまだどこか空っぽだ。

わたしは無意識に左腕をさすった。虚しい時にする癖だ。何が足りないのだろう。わたしはきっと人間として何か大切なものがかけている。

「あーたん、大好きだよ。」

わたしは窮屈なカプセルホテルの部屋で、そっとあーたんを抱き寄せた。



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