私はにこやかにその場で学生たちを眺めていた。相変わらずタテカンを作る学生。ビラまきに向かう学生。情熱を傾けて11月の学園祭を成功させるべく様々な活動をおこなった。キャンパス内は学生の自治区だ。その感覚は今の学生にはないかもしれないが、当時の私たちは学校側を当局と呼び、彼らの指示に従うことを極端に嫌った。当然学園祭の全てを私たちの意志と判断でおこなった。もちろん当局との交渉もある。