電車の窓から山合を流れる吉野川を眺めていた。長野を出たときに眺めた木曽川に迫るアルプスの気配とは違った穏やかな川の流れと山合の風景だった。秋晴れの白い光が吉野川の川面に反射し、思わず目を細めるりつこだった。